天然のいけす、と呼ばれる富山湾。昆布じめ刺し身は、その海辺で生まれました。三百年ほど前から伝わる 家庭料理です。
話は江戸中期までさかのぼります。北前船が往来する日本海は、昆布ロードでした。富山はその中継地。おかげで独自の昆布料理が育っています。昆布の一部は大阪を経て薩摩へ。薩摩藩は琉球を通して清国へ密貿易。逆ルートで富山に麝香(じゃこう)や牛黄(ごおう)などの漢方薬の原料が届きました。 売薬発展の秘話です。

さて、食は人の天なりと申します。ならば、昆布じめ刺し身は、富山に咲いた食文化の天に違いありません。かねみつは、先人の知恵に学び、こだわりながら現代風味に仕上げています。原料は海の幸のみ。酢でしめたものとは異なり、新鮮な魚介を刺し身におろし、それぞれの魚との相性を選定した昆布で熟成しています。生臭みがなく、奥深い味わいです。古来より自然を愛でることが日本人の趣向でした。
膳の歓びへ、「活きと粋」の昆布じめ刺し身をお届けします。